『第13回なにわ乳がんを考える会』(2016.7.30)のご報告

投稿日:2018年1月13日 更新日:

日時 2016-07-30
場所 梅田スカイビルタワーウェスト36階

第13回なにわ乳がんを考える会 の報告と感想

教育講演 『エンド・オブ・ライフでより良いケアを受けるために』
教育講演 講師 小山 富美子先生(大阪医科大学大学院 看護学研究科 近畿大学医学部附属病院 看護部(非常勤) がん看護専門看護師)

がん専門看護師として御活躍の小山富美子先生の講演内容である
「エンド・オブ・ライフ」という言葉、初めて耳にされた方も多かったのではないでしょうか?

人生の締めくくりを自分らしいものにするための手段であり、
余命を告げられてからではなく、患者・家族・医療スタッフが
人生の終末を意識するようになった頃から始まるそうです
数年前からよく耳にする「エンディングノート」の医療版だと感じました

  私事ですが、昨秋、熱中症だと思い受診した伯父が「末期肺ガン」と告知されました

①家族と過ごしたい ②体力低下が著明なので抗ガン剤は受けない

という希望で、介護保険を利用しました
介護ベッドの導入、訪問看護、看護師による身体拭き、大好きなビールを毎食口にし、 家族に囲まれながら旅立ちました

自分が何を大切にしたいのか、黙っていては誰も手助けできません
「私の相談に応じてくれる人や場所はどこですか?」と勇気を出して聞きましょう
希望を支えてくるシステムがきっとあるはずです

  「エンド・オブ・ライフ」
人生の終末を意識するのは癌だけではありません
来るべき自分や家族が高齢になる前に、情報収集しておくのも良いかもしれませんね

患者ボランティア:  eiko

教育講演 『乳がん診療におけるアドバンス・ケア・プランニングとは? ~もしもの時のために伝えたいこと~』
特別講演 講師 大谷 彰一郎 先生 (地方独立行政法人 広島市立病院機構 広島市立広島市民病院 乳腺外科 主任部長)

「乳がんの再発がわかった時、治るのが難しいことを理解していますか?」
と問われ、改めてその答えを確認することから始まる講演でした。

遠隔転移がわかった時点で心の準備が必要になります。

乳がん患者でなくても、今後自分はどうありたいか?
病状が進行した時どのような治療 を希望するか?
など医療や生活に関する自分の希望を周りに伝えておくことは大切です。

そのように前もって受けるケアを計画しておくことを
アドバンス・ケア・プランニング(ACP)といいます。

今回、広島市民病院で行われている進行再発乳がん患者さんのACPの実際を
聞くことができました。

先生が使用されているACPの手引きやサポートツールの中に
かわいい挿絵の入った「連絡手帳」がありました。
医療者と患者さんの思いを双方に伝えることができるいい冊子だなと思いました。

周りに伝えることで自分の気持ちを整理できる。
ACPの手引「私の心づもり」を読んで、自分の代わりに意思決定してくれる人を持つことも必要だとわかりました。

そしてがん看護専門看護師、仁井山CNSに敬意をはらわれる大谷先生がとても印象的で、あらためて 専門看護師さんの重要な役割を知ることができました。

大谷先生の医療チームが心がけておられる
A あなたの
C こころに
P ぴったりよりそう

「いい準備」そんなACPのお話が聞けた講演会でした。

患者世話人 植田

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