日時 | 2014-02-08 |
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場所 | 大阪府済生会中津病院 南棟 2階講堂 |
テーマ | 『骨から健康を考える』 |
講師 | |
第79回大阪QOLの会 講演会の報告と感想
2014 年初めての講演、ニュースでは「雪のため外出は控えめに」寒い一日でしたが、予想より多くの参加がありました。 脇田先生の講演内容は健康と切り離しては考えられないロコモ ( ロコモティブシンドローム ) 、骨の特徴と乳がん治療を受けるうえで気になる骨粗鬆症と・・さらに心配な乳がんの骨転移とその症状・治療についての講演でした。 平均寿命が延びているのに、介護など無く生活できる健康寿命との差は 10 年近く!健康寿命を損なう原因の一つである運動器症候群(=ロコモ)について、「ロコモチェック」の実演を交えて楽しいお話でした。家族、友人とロコモチェックをしたいと思います。 そして、体を支える大切な骨の構造と代謝、骨が脆くなってしまう骨粗鬆症が年齢や生活習慣だけでなく、乳がんのホルモン療法や化学療法による要因も問題視されていることを説明していただきました。 骨粗鬆症の予防にちょっと食事に気を配り、外に出て体を動かすように心がけよう!・・と、思いました。 また、骨転移の発生や治療については、私たちの骨には「破骨細胞」という古い骨を溶かして吸収し、「骨芽細胞」という新しい骨を形成するという代謝の仕組みがあり、『がん』は、体を構成する硬い骨を溶かすことのできる「破骨細胞」にシグナル伝達をして骨に癌が定着するスペースを作ることが解明され、この仕組みを利用した治療を含めた解説がありました。 骨転移についての複雑な仕組みや治療に向けての取り組み、乳がん治療のガイドライン推奨グレードの概要を知る機会になりました。
講演後は多くの質疑応答がありました。 「骨転移と他の腰痛などの痛みの違い」 『骨転移』検査のひとつである「骨シンチグラフィー」検査の頻度について、 また、整骨院の治療についての疑問など『骨から健康を考える』に関連するものの他、講演前の『患者会』での話題からの質問がありました。
複数の先生方の『生の声』聞ける質疑応答を活用するのも、 ひとつの患者の選択だと思います。
(患者ボランティア: abe ) |