日時 | 2014-06-28 |
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場所 | 大阪府済生会中津病院 南棟 2階講堂 |
テーマ | 『医療否定本に殺されないために』 |
講師 | 長尾和宏先生(長尾クリニツク院長) |
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第81回大阪QOLの会 講演会の報告と感想
梅雨時曇りの一日、今回はベストセラー著書多数の長尾先生の講演! 長尾先生からのメッセージ・・ 「患者よもっと賢くなれ!」→本当の意味での自己決定 (IC:informed consent) この力強い言葉が心に響く、いくつものお話が展開されました。
『「医療否定本」に殺されないための48の真実 - "がん放置療法"で後悔する前に、必ず読んでください。』より、 多くの固形がんについて「早期発見、治療」は本当である。
そこで、『迷っている方、必読の書「抗がん剤が効く人、効かない人」』より、 化学療法、いわゆる抗がん剤を「受ける権利」がある。
そして、『抗がん剤 10の「やめどき」 - 大切なのは、やる・やらないではなく、いつ、やめるか?』 がん専門医は、ギリギリまで抗がん剤治療を続けることがある。 遺伝子検査で合う薬が分かってきた! しかし、近年の遺伝子検査での更なる個別化は、差別や優生思想につながる紙一重のものでもあり、「あなたは若年性アルツハイマーに罹患する可能性を 『今、知りたいですか?』」など、難題に直面します。 一方、癌幹細胞を標的とした「がん幹細胞療法」が研究され、 やはり、現代の時点での真実は「極論と極論の間、すなわち中庸にある」 最後に、安心して「今」を生きるために。 がん患者と病院をコミカルに描いた伊丹十三 脚本監督『大病人』(1993)からの一部より、患者と医療のあり方について話が進みます。 WHOの定める「緩和医療」とは、生命を脅かす疾患による問題に直面する患者とその家族に対して、痛みやその他の身体的、心理的、社会的な問題、さらにスピリチュアル(宗教的、哲学的なこころや精神、霊魂、魂)な問題を早期に発見し、的確な評価と処置を行うことによって、 苦痛を予防したり和らげることで、QOL(人生の質、生活の質)を改善する行為である。 患者会名である「大阪QOLの会」に合わせたテーマ! 『町医者と大病院の賢い使い分け方 「大病院信仰」どこまで続けますか 「人間・生活」を診る「かかりつけ医」の見つけ方』 在宅医療について、幸せについて、色々と考える機会になりました。 内容盛りだくさん!あっという間の講演でした。 事実と仮説が混沌とした情報が多いこの時世、情報を選り分け、 (患者ボランティア:abe) |